新しい部署を作ったので電話番号と通話本数も増やしたいんだけど、どうしたらいいんだろう??
NTT等の回線事業者への申請と工事。ビジネスホンの設定工事。この2つが必要だ!まずは、いま使っている電話回線がどんな種類なのか把握しておこう!
使用中の電話回線種別は何か?を把握する
電話回線は大きく分け3種類があるんだ。まず、今使っている回線が何か知っておこう!
まず、お使いの回線事業者がどこなのかを知っておく必要があります。回線事業者にはNTTをはじめ、KDDI、ソフトバンク、USEN等があり、050ではじまる番号のIP電話を含めると更に数は増えます。電話回線には大きく分類して3種類があり
- アナログ回線
- ISDNデジタル回線
- IP電話(ひかり電話)など
の3種類に分けられます。この3種類の中でも更にオプションサービスがあり、例えば「代表組」をしている「代表ダイヤルイン」になっている、「ダイヤルイン追加番号」などがあり、IP電話系の例えばひかり電話では「3番号で4ch」になっている、など、若干複雑になっていますが、ポイントは以下の①~④
- 回線事業者はどこか
- 回線種類は何か
- 回線契約本数は何本か
- 全ての電話番号
この①~④を最低把握しておく必要があります。例えば、①NTT東日本の②ISDN回線ISNネット64を③3回線契約で④電話番号は全部で4番号である。と、いった感じです。
詳しい記事はこちら
お悩み相談者回線数を決めるって??どうやって考えればいいかなぁ・・・・??営業レンジャーNIKレッドオフィス内で外線通話をピーク時に何人まで同時に通話したいかを考えて、まずは通話チャン[…]
現状回線がどうなっているか、わかりづらければ我々NIKレンジャーが調べます!
ご使用中のビジネスホン主装置に回線収容できる空きがあるか
ビジネスホンの電話機は「主装置」に接続されていて図のように電話回線も主装置に接続されています。
電話回線を増設する場合、現在ご使用中の主装置に回線増設可能かどうかも把握しておく必要があります。
主装置とは?詳しい記事はこちら
ビジネスフォンの電話機は主装置と接続しないと動作しないビジネスホンの電話機は「主装置」と接続しないと動作しませんし、主装置と電話機の関係は同一メーカーで同一機種でないと、ほとんどが動作しません。同一メーカーで同一機種[…]
例として、主装置内部の主要ユニットを拡大してみました。青の部分が電話回線を収容するユニットで、この主装置には電話回線を収容できるユニットを3枚まで取り付けられるようになっていて、左図の状態ではISDN回線を2回線分まで収容できるようになっています。ユニットにはISDN回線用ユニットとアナログ回線用ユニットがあり契約する回線によって選択できるようになっています。現状既にISDN回線が2回線収容しているとなると、回線を新たに増設する場合は「アナログ回線ユニット」もしくは「ISDN回線ユニット」をもう一枚追装する必要がでてきます。またそれ以上に回線を増やす場合は、更にキャパシティの大きい主装置に変更しなくてはなりません。
現在主装置が、どんな状態かは我々NIKレンジャーが調べます!
電話番号・通話チャンネルを増やす
次に、回線事業者への申請です。回線事業者から新たに番号を取得する場合、新たに1回線を契約し契約回線番号を使うか、現在ある回線をダイヤルイン方式に変え(もしくは既にダイヤルイン方式になっていても)ダイヤルイン追加番号を取得するかの2つに分かれています。
次に回線事業者への申請。ここではNTT回線例に、新旧回線全て説明しよう!
アナログ回線(加入電話)の場合
新たに1契約する場合
新たに1契約なので、1番号と1通話分増設が可能です。
現状、アナログ回線が3回線の代表組みがされていたとします。アナログ回線は1回線1チャンネル(1通話分)ですので、外部と通話できる外線が3個分となっています。この契約回線に新たにもう1契約する場合は以下のようになります。
新番号1114は新しい部署用ということで、1111の代表組みには入れていません。新たに1114の番号が増え、通話1ch分増えました。また、1114を代表組みの中にいれ子番号とすることも可能です。その場合は1111の代表が4本分流れます。
ダイヤルイン追加番号を取得で番号のみ増設する場合
アナログ回線のダイヤルインサービスはモデムダイヤルインとPBダイヤルインの2種類があり、同時にナンバーディスプレイサービスを受けるのであればモデムダイヤルインの利用となります。
ここで、そもそもダイヤルインとは?どんなものか、簡単に説明しよう!
アナログ回線(加入電話)ダイヤルイン
ダイヤルインサービスを利用することにより契約電話とは別に「ダイヤルイン追加番号」をとることができます。ダイヤルイン回線の場合、通常の着信信号とは別に「呼出信号」が同時に送出され、下図では、例えば03-□□□□-1113と発信された信号をビジネスホン主装置で受け、1113の着信先電話を鳴動着信させるという動作になります。ただし番号は増えても、通話チャンネルは1チャンネル分なので、同時に発着信できる電話(通話)は1台のみです。ダイヤルイン追加番号はNTT加入電話の場合1契約者回線番号と1追加番号にそれぞれ月額800円(税抜)の使用料で利用できます。
下図の場合は1契約者回線番号800円、追加番号が2つで800円×2 計800×3=2,400円/月 で使用できることになります。(*料金は税抜、別途初期工事費あり)
アナログ回線(アナログダイヤルインを含め)ですが多通話チャンネルを必要とするオフィス向けには近年あまり使われていなく、ひかり電話等の新しい方式のほうがコスト面でおトクなことや機能面でも優れていることから、この方式はあまりお勧めしていません。
ISDNデジタル回線(INSネット64=1回線、通話2chの場合)
新たに1契約する場合
新たに1契約なので、1番号と2通話分増設が可能です。
現状、ISDN契約回線が2回線の代表組がされていたとします。INS64は1回線2チャンネル(2通話分)ですので、外部と通話できる外線が4個分となっています。この契約回線数に、新たに1契約回線を増やす場合は以下のようになります。
新しい部署用ということで、1111の代表組には入れていません。新たに1113番の番号が増え、通話2ch分増えました。また、1113を代表組の中にいれ子番号とすることも可能です。その場合は1111の代表が6本分流れます。アナログ回線のときよりは理想な形です。
【iナンバー】のみ取得する場合
ISDN回線だけにあるサービスで「iナンバー」というものがあります。これは1契約回線のINSネット64またはINSネット64・ライトで契約回線を含め最大3つの電話番号が利用できるサービスです。iナンバーは契約番号含めて2番号で月額300円(税抜)3番号で400円(税抜)なので、コスト的には魅力です。ただし、iナンバーの場合、ISDN回線が2回線以上の代表組、もしくは代表ダイヤルインの回線郡にはiナンバーサービスは受けられません。
現状、ISDN契約回線が2回線の代表組がされていたとします。INS64は1回線2チャンネル(2通話分)ですので、外部と通話できる外線が4個分となっています。この契約回線数でiナンバーを利用し番号を増やす場合は以下のようになります。
代表組してあるINS64回線にiナンバーサービスを受けることは出来ないので、代表の子番号となっている回線1112を代表組から外します。こうすることにより単独のINS64回線となりiナンバーサービスを受けることが可能になり、契約回線番号1112、iナンバーの1個目の番号1113、iナンバーの2個目の番号1114を増やすことが出来るようになります。但し、これまでの代表番号1111が4本分流れていたものが2ch分までとなります。また通話チャンネルは変更前と同様合計4ch(同時通話は4本分)に変わりはありませんので、発信(電話をかけるとき)の際に、どの外線ボタンを使うかによってはこれまでよりも話し中となる可能性が高くなります。
なるべくコストをかけずに電話番号だけを増やしたい場合にはiナンバーなんだが、これだと通話チャンネルが増えていない!他にも方法があるので色々と見てみよう!
【代表ダイヤルイン・グローバル着信有】でダイヤルイン追加番号のみ取得する場合
ISDN回線(INSネット64)で複数チャンネル、複数番号には一番オススメです。
このダイヤルイングローバル着信とは何か?簡単に説明しよう!
グローバル着信とは?
ISDN回線(INSネット64・INS1500、ここでは以下INSネット64で説明)には「グローバル着信」というのが存在します。INSネット64でダイヤルイン契約をすると、特に指定しない限り「グローバル着信”有り”」で契約されます。INSネット64、1回線でダイヤルイン契約、追加番号を1本でグローバル着信ありの場合の例
グローバル着信ありの場合、契約回線の番号に着信が来ても局舎からの呼出信号が送られてきません。契約番号以外のダイヤルイン追加番号には呼出信号が送られてきます。上の図では、ターミナルアダプタ(以後TA)の設定にて、呼出信号のない着信(グローバル着信)は全て(A,B)に着信、呼出信号1112の着信にはBへ着信させる、という動きを表しています。
そもそも何故このような仕組みになったか、というところをわかりやすく説明しますと、アナログ回線(加入電話)のダイヤルイン利用料金を見てわかるように、ダイヤルイン追加番号は1回線契約すると必ず1番号があり、この回線をダイヤルイン契約し、追加番号は1番号800円/月(税抜)となっています。追加番号を1番号取る…となったとき、普通に考えると1番号追加なので800円/月(税抜)のみでOKと思われがちですが、実は契約回線も追加番号とカウントされますので、800円×2=1,600円/月(税抜)となるのです。そこでISDN回線INSネット64(INS1500)ダイヤルインサービスからは、契約番号側の電話番号通知を省略し、これまで契約回線にも発生していた追加番号使用料をなしにした、という所が始まりなのです。因みに、「グローバル着信なし」にすると契約番号にも呼出信号がくるようになりますが、800円/月(税抜)が発生します。では、複数回線で利用する「代表ダイヤルイン(グローバル着信有)」の仕組みと、この状態での電話番号増設方法を説明します。
まず、ISDN回線INSネット64を2回線で、通常の代表組では以下のようになります。
現状、ISDN契約回線が2回線の代表組がされていたとします。代表番号1111の着信は話中の場合に図のように4本流れていきます。1112で着信した場合、1112-1ボタンに着信し、話中なら→1112-2にと2ch分流れます。
代表ダイヤルイン・グローバル着信ありの場合
ISDN回線INSネット64にて、複数番号、複数チャンネルを必要とするオフィスの最も便利なサービスが代表ダイヤルインと言えます。まず、1111と1112の契約回線を代表ダイヤルインの契約にし、更に追加番号として1113を取得したとします。代表ダイヤルイン・グローバル着信有にしておくことにより、ビジネスホン主装置の設定にて様々な設定が可能になります。図のように代表番号の1111にかかって来た電話は4ch分流し、1112にかかって来た場合は3ch分流す。また、1113にかかって来た場合は主装置に接続してあるFAXにのみ着信させる、といった設定は主装置側の設定によるもので、例えば1111も1112も流れるのは2ch分まで、という設定も可能です。
この図の状態では同時通話できるのが合計4ch(同時通話できるのは4人まで)ですので、新しく社員さんが増え、同時通話数が増える可能性もあれば、契約回線を増やし通話チャンネルを増やしてあげるのがベストでしょう。
代表ダイヤルイン、グローバル着信、追加番号、通話チャンネルといったところは、ひかり電話でも同じ考え方だよ!
ひかり電話の場合
これまでの電話回線はメタル線を契約回線分引き込む必要がありましたが、ひかり電話の仕組みは光ファイバーという言わばものすごく幅の広い高速道路に通話信号を走らせるようなものなので、メタル線とは少し考え方が違ってきます。
メタル線を利用するアナログ、ISDN回線(INSネット64)で通話チャンネルを確保する場合、例えばISDN回線(INSネット64)で通話チャンネルを2ch分増やしたい場合はメタル線を1本追加の物理的な引き込み工事をする必要があります。
ひかり電話には個人用のひかり電話、ひかり電話エースがありますが、オフィスで使う場合は、法人用のひかり電話オフィスタイプ、ひかり電話オフィスA(エース)があります。ひかり電話オフィスタイプは1契約で最大8回線分(8ch)・32番号まで使え、ひかり電話オフィスA(エース)は1契約で最大100回線(100ch)・300番号まで使えます。オプションサービスにはこの他、同じオフィスタイプ、オフィスA同士で通話が無料になる追加サービスや0120や0800のフリーアクセス(固定電話で言うフリーダイヤル)などもあります。
アナログ、ISDN回線を使っていて電話回線を増やす予定があるのなら、増設を含めてひかり電話に変更がオススメですよ!
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