高度利用者向け緊急地震速報をビジネスフォンがお知らせ
「ドキ!」とし、動揺し慌てた行動を取りがちになるケースもしばしば。
出来ることであるならば、あまり聞きたくない音ではあるのですが・・・。
例えその緊急地震速報が誤報であったり、予想震度を遥か下回る揺れであったとしても、いざという時の行動確認も出来るわけですし、言わば訓練にもなった、とも言えます。
ビジネスフォンが緊急地震速報をお知らせ
さて、その緊急地震速報に関してですが、展示会等ある度に我々が必ず出展するシステムで「高度利用者向け緊急地震速報をビジネスフォンがお知らせする」というシステムがあります。
では、これらがどういう物なのかを簡単に説明させていただきます。が、その前に、緊急地震速報には高度利用者向けと一般利用者向けとがあるのは知ってたかな?
緊急地震速報には「高度利用者向け」と「一般利用者向け」があります
まず、緊急地震速報には「高度利用者向け」と「一般利用者向け」がありまして、皆様もよく御存じでテレビ・ラジオ・携帯電話等から流れるのは「一般利用者向け」の緊急地震速報です。
「高度利用者向け」の緊急地震速報は専用端末を利用し受信するもので、「一般利用向け」とは下記のような違いがあります。
情報源(気象庁) | 高度利用者向け緊急地震速報 | 一般利用者向け緊急地震速報 |
---|---|---|
用途 | 企業・商業施設・学校など | テレビ・ラジオの視聴者、個人携帯電話など |
予測エリア | 専用端末を設置した場所で予測 | なし |
震度設定 | 震度1~任意で設定可能 | 全国を200エリアに分けた地域で予測 |
地震到達カウントダウン | カウントダウンあり | カウントダウンなし |
データ配信料 | 必要 | 不要 |
「一般利用向け」と比較すると「高度利用者向け」緊急地震速報の最大の特徴としては、地震到達予測時間を「カウントダウン」するところにあります。
「高度利用者向け」緊急地震速報受信機をビジネスフォンに接続
今回ご紹介するのは「高度利用者向け」緊急地震速報の受信機を利用し、受信した情報をオフィスのデスクにあるビジネスフォンや放送設備と接続し、地震の情報をより拡散するというシステムです。
高度利用者向け緊急地震速報受信機とビジネスフォンの構成図
気象庁から発信された緊急地震速報をISDN-Dチャネルパケット (INS-P)回線を通じて受信端末(兼表示機)にて速報情報をを受信。その情報を音声に変えビジネスフォン主装置に出力し、主装置と接続されている全ての電話機(設定により台数決定)から「〇〇秒後に地震が来ます!震度〇〇、強い揺れに備えてください」という速報が放送されるというシステムです。(放送アンプに接続し、構内スピーカーからの放送も可能)
ISDN回線については「電話回線ビジネスホンプチ歴史/ISDN回線の時期」をご覧ください。
※情報を受信するにはNTT-ISDN回線が必要です。(基本使用料金月額3,530円(税別))
※別途ISDNのDチャンネルパケット契約が必要です。(基本使用料金月額1,000円(税別))
※情報配信料月額3,000円(税別)(原則1年間分先払い)の契約が必要です。
技術レンジャー NIKイエロー 過去から現在までの主流電話回線とビジネスフォンについては技術レンジャーNIKイエローが電話回線の移り変わりを含めわかりやすく説明しよう! 電話回線の移り変わり 「そもそもビジネスフ[…]
ビジネスフォン電話機のスピーカーから一斉放送
ビジネスフォンからどのように放送するかと言いますと、ビジネスフォンには着信音などを鳴らす為にスピーカーが付いていまして、緊急地震速報を受信時には、そのスピーカーから速報が放送されます。
動作確認訓練用のテスト機能で動作させたデモンストレーション動画
音量に注意してね。
高度利用者向け緊急地震速報は震度と地震到達予想時間が放送されます
一般的なオフィス内では、事務所はもちろん、会議室等の別室にもビジネスフォン電話機を配置するケースが多いかと思いますが、こうした配置により、ビジネスフォン電話機スピーカーから放送される緊急地震速報が、オフィス内のほぼ全域に行き渡るので、地震到達までに、先ず身を守る行動を事前に取ることが可能になる、という事になります。